(上野千鶴子/小笠原文雄・朝日新聞出版)
医療関係者へのアンケートによると、
延命治療を望む割合は、50%程度だそうだ。
本人が望まない延命治療を施した結果、
悲惨な最期を何度も目にしてきているからとか。
在宅訪問医療のエキスパートである小笠原先生は、
おひとりさまでも在宅死は可能だという。
私たちは、元気なうちはなんとなく下記のような常識を持っている。
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・おひとりさまが家で誰もいないときになくなるのは可哀そう。(孤独死)
・病院の方が何かあった時に安心。家族が揃うまで延命させてくれる。
・病院の方が苦しまないで死ねる。(緩和ケア)
・在宅医療となれば、家族が同居して介護しないとならない。
・在宅介護はお金がかかる。
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でも、実際には、
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・ずっと気楽に一人暮らしだった人は、
死ぬ時も一人であることにあまり抵抗はない。(もちろん例外もいる)
・心臓マッサージや呼吸器をつけて患者を苦しめてまで、
無理に死に水を取る必要はない。
ただ在宅の場合、なぜか全員が揃っている時間を選ばれて亡くなる方が多い。
・緩和ケアは在宅でも受けられる。
・介護期間にもよるが、公的な助成である程度まかなえる。
特に末期がんの場合は、1か月程度なので、ほとんどお金は必要ない。
・家族がいない人の方が、スムーズに在宅介護体制を整えられる。
・認知症患者も住み慣れた家の方が症状が安定する。
ただ、オール電化や、外からの鍵かけなどに対応できる必要がある。
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高齢の両親に死に方の話をするのは相当に気まずいけれども、
本人の意識がはっきりしているうちに、
希望を聞いて家族内でコンセンサスを得ておくことは、
これからの社会では必要な手続きと言えそうだ。
そして私自身も、その時に後悔しないために、
延命についての意思を固めて、家族に伝えておかなくては。
延命についての意思を固めて、家族に伝えておかなくては。
(情けないことに、まだ自分の病気のことも両親にはちゃんと話せないでいる。)
どう死ぬか考えることは、どう生きるかにつながっているから。
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