「わたしは目で話します~文字盤で伝える難病ALSのこと、そして言葉の力」
(たかおかまゆみ著・偕成社)
筆者のたかおかまゆみ氏は、49歳でALSを発症し、
精神科医の夫と3人の子どもがいるALS患者だ。
ドイツ語の翻訳者であり、
かつて障害児の先生だった経歴を持っている。
文章のプロなので、単なる患者の手記としてだけではなく、
言葉を伝えるというテーマに焦点が絞られていてユニークだ。
特に、文字盤を使ったコミュニケーションについて、
いままでどういう風にするのかネットでは理解できなかったのだが、
本の中で非常にわかりやすく説明されている。
要領のいい人は、文字盤をいち早く読めるようになるけれども、
患者の声を聴かずに先読みしてしまい、患者が「違う!」とイライラするとか、
人の話をちゃんと聞く姿勢のある人は、
文字盤を上手に読めるようになるというのも面白い視点だと思った。
これは文字盤だけでなく、仕事を教わるときにも言えそうだ。
また、スイスアルプスとハイジについて触れた個所は、
まさにハイジを見て育った世代としては、憧れを呼び覚まされてしまった。
(赤毛のアンのグリーンゲイブルズもだけれど。笑)
ALSの介護というのは、やはりとても特殊なものだと思った。
チーム医療的な側面もあり、
患者本人でも家族でも、誰かがリーダーシップを取ることが、
介護生活の整備に欠かせない気がする。
ブログもとても面白いので、気になる方はまずはブログにいってみると良いです。
(グロブリン治療を受ける前に、参考になり助かりました)
【ニューロンくんがんばれ!】
http://blog.goo.ne.jp/usagi2009_2009
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