地域医療の最前線で戦う医師が、
北海道での活動をもとに、医療現場の問題点を告発する本。
沖縄と北海道は開発が遅れた地域なので、
国から交付金などで特別扱いされてきた歴史もあり、
お上にお任せ体質とか、確かにあるかもと思った。
札幌の街並みは先進的だけど、北海道の人は保守的な人が多い気がする。
北海道は1人あたりの病院数も多く、
医療機関にお任せな患者家族も多い。(私の父もケアハウスにいる。)
患者家族から、「何かあったらどうするんだ!」と言われたとき、
著者はこう答えるという。
「必ず何かあります。あなたのお父さんはたぶんあなたより先に亡くなります。」
その時は、「プロのサポートがあった上で、何かが起こっても仕方がない」と
思っていただくしかないと思います。
事故が起こることを恐れて、リスクを回避する選択ばかりしていると、
残り少ない大切な時間をつまらないものにしてしまいます。
自らの責任回避を優先して、患者のやれないことを増やしていくのが良いことなのでしょうか?
ぜひ自分の身に置き換えて考えて欲しいと思います。
そうだよなぁ。リスクを回避ばかりしていると、何もできなくなる。
やりたいことをやった結果何かあったとしても、
それは患者本人にとっては不幸ではないのかも。
御嶽山の登山者への注意喚起が無かったのも、
何も起きなかった時にヘビーなクレームをつけてくる輩がいるからということもあると思う。
何もなかったんだから、ありがたいことじゃん…とはならない。
そういうことが続くと、つい何もしないという流れに考え方もいく。
「何か起きたら、訴えられちゃうから無難に。」
形式的なお医者さんや、管理的な施設を作ってしまうのは、
結局は患者と患者の家族なのかもしれない。
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