「男のおばあさん」(永六輔・著/大和書房・刊)
パーキンソン病を患った永六輔さんのエッセイ集。
TBSラジオ「永六輔の誰かとどこかで」でのトークが元になっている。
1967年1月2日~昨年2013年9月27日まで、
46年9ヶ月にも渡って放送された、超ロングラン番組。
永さんの話し方が「痛々しい」などの投書が相次いだこともあって、
去年の9月で放送休止となったらしい。
そのあたりの永さんの心持ちが、この本の中で語られている。
病気の人を勇気づけたいという気持ちと、
もう辞めた方が良いのかなという気持ちの間を揺れ動く。
とっても良くわかる。
(※注:永さんは変人なので、分かってないかもしれない。笑)
もうひとつ最近気になっていることがある。
本人の中身は変わらないのに、
話し方ひとつで人の評価が変わってしまうということ。
たどたどしい話し方だと、中身も稚拙だと思われてしまうことがある。
お年寄りを「ちゃん」づけで呼んだりする人がいる。
簡単な日本語しか話せない外国人を、TVではお馬鹿タレントとして扱ったりする。
これがけっこうつらい。
話せないこともつらいけど、それを「痛い」と思われることはもっとつらい。
うまく話せないだけなのに。
人口声帯をつけて復帰した、山形県酒田市の本間市長にも、
職務続行に疑問の声が上がっているらしい。
http://mainichi.jp/select/news/20141220k0000m040044000c.html
実際に仕事に支障が出るようであれば考えるべきだけれど、
まだ何も問題が出ていないうちから引退を迫るのは、
なんとも寂しい社会だと思う。
本間市長は、ちゃんと話せないだけなのに。
横領した小渕議員は、しゃべれるだけなのに当選。
なんだか、もやもや。
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※ちょっと脱線してしまいましたが、
パーキンソン病の患者さんは、この本を読むと元気をもらえると思います。
父に読ませたいです。
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