2015/03/30

ボタンは寝ころんで。

東京は初夏の陽気。

ハイネックセータで通していたけれど、そろそろシャツの出番。

元々シャツが大好きで、少しこだわっていた。
ボトムはユニクロでも、シャツは2万前後のものを買う。
身体に合ったシャツを着ると、それだけで気分がいい。

だから嬉しい季節のはずなんだけど、少し困った。

着替えにとても時間がかかるのだ。
なぜなら、ボタンがはめられないから。

ボタンを閉めるのに30分とかかかると、いらっとして、
だんだん出かけるのも面倒になる。(笑)

どうしたものかと思って色々やっていたら、偶然良い方法に気がついた!

それは、寝ころんだ状態でかける。ただそれだけ。

立った状態でボタンをかけようとすると、
腕を支える力が必要になるので、指先に集中できない。

でも寝ころんでしまえば、
腕が身体の上に載っているので、格段にかけやすくなる。

あくまで私の身体の状態での話ではありますが、
ボタンがかけづらい方は、ぜひ試してみてください。

2015/03/29

空気でお腹いっぱい。

食事の後にゲップがたくさん出てしまう。

どうやら食事の時に、軽く口が開けて噛んでいることが原因らしい。

舌が委縮して動かないので、口を開けて補おうとして、
食物を飲み込む際に、空気を一緒に食べてしまっているようだ。

先生に聞いてみると、「呑気(どんき)」という症状だという。

食後しばらくすると、食道にパンパンに空気が詰まった感じになり、
自分の唾液も飲み込めなくなる。

昨日は、自分の唾液で溺れそうに(窒息しそうに)なって、少し焦った。

おにぎりとかカレーとか、
あまり噛まないで短時間に済む食事が呑気が起きにくい気がする。

それにしても、「出物腫れ物ところ嫌わず」で、
ゲップなんて、男子がやっても眉をひそめていたのに、
立て続けに出てしまうと困ってしまう~。とほほ。

2015/03/26

初めての障害者手帳

封書で障害者手帳を受け取りに来てくださいという通知が来たので、
福祉事務所に手続きに行った。

通知には、何級相当かは書いていない。

医師の診断書では、4級相当だったのだが、
実際に受け取ってみると、身体障害程度3級だった。

歩けるので、4級も難しいかな?と思っていたので、少し意外な印象。
ALSは進行性の病気なので、配慮いただいているのかもしれない。
実際、申請した時よりも右手が麻痺してきている。

ただ、説明を受けた限りでは、3級と4級で受けられる助成に違いはないようだ。

車は運転しないので、都営交通の無料パスだけ支給してもらった。
残念ながら、都営線もバスも無いエリアに住んでいるので、
実際のところは、福祉事務所に行く以外には、あまり使わないかな。(笑)

金銭的な助成は、去年の年収ベースなので、所得超過で対象外。
8月からは対象になるけれど、札幌に移るのでダメですね。
(※札幌市は実施していない。)

でも、これでやっと補装具の相談をすることはできる。

以前相談にした時には、障害者手帳が無いとだめと言われていたので。。。

4月から障害者のしおりが変わるとのことだったので、
オペナビの支給について、3級で支給できるのか来月相談してみようと思う。

そういえば、受け取ってから知ったのですが、意外な特典があるのです。

なんと、映画が1,000円で見られます。毎日がレディースデー♪
上野の美術館はほとんど無料です。

窓口で手帳を出す時に、最初は躊躇してしまいそう。。。
でも、いつ使う、いまでしょ!ということで。(…古い?)

2015/03/21

創薬に嬉しいニュース!

慶応大学の、「疾患特異的iPS細胞」を使った創薬研究に、
新たな進展があったというニュースが。

▽複数の既存薬 ALS患者特有の変化抑制
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150320/k10010022761000.html

「1年後を目途に臨床研究」とのこと。
既存薬でも、適応追加申請までの道のりは長いですね…。


(追記)

…と思ったら、さらに嬉しいニュースが!

東北大学でHGFを使った臨床試験が来月から始まるようです。

▽NHK: ALS新治療薬 臨床試験へ
http://www.dailymotion.com/video/xjtq9b_%EF%BD%81%EF%BD%8C%EF%BD%93%E6%96%B0%E6%B2%BB%E7%99%82%E8%96%AC-%E8%87%A8%E5%BA%8A%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%81%B8_tech

2015/03/16

リルテックによる痺れが…

最近、リルテックを飲んだあとの1時間くらい、
舌が痺れて、ふわふわした感じが起きる。気持ちが悪くなる時も。

去年の7月から飲み始めて、約8か月服用している。
末梢神経障害だろうか。

手足も少し脱力したようになり転倒の危険があるので、外出時に薬を飲むのはやめた。

メリットとデメリットを比較できれば、継続するか検討できるけれど、
リルテックは効いているのかが分からないので、中止の判断が難しい。

私の進行が遅いのは事実、でも何が貢献しているのかが不明。…だもので。


今日、「再生医療実現拠点26年度シンポジウム」の資料が郵送されてきた。
当日の全ポスター展示が合本されている。iPS研究の最前線が集約されている。
(なんと無料です。ありがとうございます!)

シンポジウムを聴いた限りでは、ALSの移植については、
5年以内のロードマップには入っていない印象だったけれど、
慶応の岡野教授と東大が共同で行っている、
「疾患特異的iPS細胞」を用いた研究は、ALSの創薬を格段に早くしてくれそうだ。

簡単に説明すると、ALS患者由来のiPS細胞を分化誘導することで病態を再現し、
病態の解析や創薬に役立てるという。

創薬だけでなく、保険で処方されている薬が本当に効いているのかも実験して欲しい。
薬は本質的には毒物だと思っているので、効かないなら控えたい。
無駄な投薬を減らすことでも、医療費は減らせる。

保険でリルテックのような高価な薬を飲める恩恵に感謝しつつも、
患者が、薬を飲むことに無頓着になるのは危険だと思う。
どんな薬もリスク(副作用)があるので、タダ同然だとしても、
風邪薬とか、インフルエンザ薬とか、高脂血症の薬とか、
むしろリスクの方が高そうな薬は、飲まない方がいいと私は思う。

患者としては、効果があると言われれば、藁にもすがりたい気にもなるし、
私も、保険外で色々と試しているところではあるけれど、
厚生労働省やFDAが承認したからといって、イコール安全とは限らない。
認知症対策を見る限り、自民党は製薬会社とがっちり握っている感じだし。

はてさて、リルテックは効いているのか否や?

2015/03/15

外食はタイヘン。

今日、久しぶりに妹と江古田のインドカレー屋に行って、
チキンカレーと、ナンを注文。

カレーは、つい最近まで、食べやすさ第1位だった筈なのだが、
ナンと悪戦苦闘。(だじゃれではなく。笑)

半分くらいで疲れて、もう飲み込めない。。。

時間がかかり空気をたくさん飲んでしまうのか、ゲップが半端なく出る。

ここのところ、外食で疲れることが増えた。

1ヶ月前くらいまでは、まだ普通に食べていたと思う。
手が多少不自由でも、ナンは手づかみOKなので楽に食べられたのに、

内視鏡検査で、「飲み込みはモンダイなし」と、
太鼓判をもらったはずなのだけれど、
検査の時の2口ほどの食事と、通常の食事では違うようだ。


3月末に、知人を招待して、とっておきのフレンチを予約してある。
この感じでは、本格的なコース料理など到底無理という気がしてきた。…どうしよう!?

この先、食べられなくなってしまうのだから、行っておくべきか?

とはいえ、前菜で脱落するのもかなりカッコ悪い。

でも、食いしん坊なので、残された食事の機会は大切にしたい。
オポチュニティ・ロス、許すまじ。

他に悩まなきゃいけないことあるだろう?と家族には言われそうですが、(汗;
いまはもう二度と来ないから、楽しみたいし。
でも時々、もっと有意義なことをするべき?って罪悪感も感じたり。

アリとキリギリス、どっちが幸せなんだろう。

夏が終わらなければいいのに。

岡田美術館に行きたくて、箱根ひとり旅も計画中。

2015/03/11

うがいのコツ。

昨日の「嚥下テスト、モンダイなし!」での診察の際に、

「最近、うがいが上手くできないんですよね。」と相談したところ、

「『カー』と言う感じで、うがいしてみてください。
喉の奥がしまるので、やり易いと思います。」…というアドバイスをもらった。

早速帰宅して、実践してみる。

「カー」、ガラガラガラ・・・ガラ・・・。

アラ不思議。うがいができた!

使わない筋肉は死んでしまうので、
出来ないからと言って、すぐに楽な方法をとるのはいけないのだそう。

私の場合、食べるのが疲れるのであれば、
1回分の量を減らし、食事の回数を増やすとかする。
(※窒息することもあるので、食べるのを無理しすぎるのはNG。)

ALSは無理なリハビリは止めた方がいいようだけれど、
普通の生活を維持するだけでも、効果的なリハビリになると思う。

無理に運動らしいリハビリはしなくても、
シャワー浴びたり、ドライヤーかけるだけでもかなり腕の力を使うし。
あと、ふらふらしながらも、ラジオ体操は続けてます。


現代ビジネスに、ちょっと面白い記事があった。
最新家電やバリアフリー住宅が、寝たきりのきっかけになることがあるらしい。

夏から母と同居しても、なるべく自分のことは自分でやらねばですね!

▽現代ビジネス 【賢者の知恵】
まさかこんなことで! 「寝たきり」の分岐点??ちょっとした「選択ミス」が、
あなたと家族の人生を大きく変えていく

2015/03/10

嚥下テスト、モンダイなし!

夕方からお茶の水の歯科病院で、嚥下のテストを受けた。

家では細かく刻んだり、食べづらいものを避けるようにしているので、
あまり不便は感じない。
でも、外で食べるときには、
食事の後半に噛み疲れて、飲み込めないことが増えてきた。

時間をかければ、量は食べられるので、
「まだ大丈夫だな~」と思っていたけれど、
20代から全く変動ナシだった体重が、この1年で3キロほど減ったので、
1回チェックしてもらうことにした。

嚥下のテストは、鼻から内視鏡を入れて行う。
内視鏡が生まれて初めてなので、ちょっと不安。。。

麻酔のキシロカインを塗ったスコープが右の鼻の穴に…ツーン。

画面に鼻の穴の中が映った。(おぉー。ミクロの決死圏みたいだよ。)

続いて、のどが見えてくる。
声帯が開いたり閉じたりしている。生き物のようで不気味。
その部分だけピンク色ではなく、膜のように薄くて白い。

「はい、食べてください。」と言われたので、
用意してきたおにぎりをパクリ。

するする~っと、喉の奥にご飯粒が飲み込まれていく。

「飲み込みは、スムーズですね。」

喉の筋肉が動かなくなると、喉の手前の部分に溜まるようになるらしい。

私が飲み込めないのは、舌や頬、顎の筋肉が萎縮しているせいで、
喉のせいではないという結論になった。
声がしわがれてきたのは、なんでだろう。老化か?(笑)

細かく刻めば、食事はまだまだ大丈夫。というお墨付きをもらって、
ひとまずホッとしたのでありました。

2015/03/07

ALS患者と介護保険

先日、「お役所は「前例」に弱い?!」という記事でも書いたけれど、
「ALS患者等の医療的ケアシンポジウム」に参加した際に、

事例紹介のパートで、50歳代の患者さんのコメントに、
同じALSなのに、40歳以上というだけで費用負担が発生し、
低いサービスを受けなければならないのは、
おかしいという指摘があった。

介護について知らない人間には、そんなことが?と思うけれど、
要支援や重症とまでいかない患者さんの間では、
そういう不公平は普通に存在しているらしい。

なぜそういうことが起きるのかというと、「介護保険優先の原則」があるからだ。

40歳以上のALS患者は、
障害者総合支援法第7条にある介護保険優先原則のために、
障害福祉よりも介護保険のサービスを優先して使用しなければならない。

優先というと選択肢があるように聞こえるけれど、
強制的に介護保険のサービスで考えることになる。
そして、認定された要介護度ごとに定められた介護保険サービスは、
明らかに障害福祉に比べると不十分なものとなっているようだ。


私も40歳以上で介護保険優先となるため、他人事ではない。
以前ネットで見つけた、福岡市の患者さんが行政を訴えたニュースの
その後が気になっていた。

▽「介護保険優先」介助に制限 ALS患者「不当」
http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/news/kyushu/post_1305.shtml


この件について、ようやく今年の3月に裁決が出たらしい。

「介護保険サービスと障害福祉サービスの併給申請を却下した
福岡市の原処分(本件処分)は不当であるとして、
これを取消す旨の裁決(本件裁決)を行いました。」とある。

▽福岡第一法律事務所の記事
http://www.f-daiichi.jp/handicapped/kaigo/1421/


不服の訴えから裁定まで、1年間以上もかかっており、
英断というよりは、単に2月18日の厚生労働省からの通達を
考慮したというだけの気はするけれど、
福岡市の患者さんにとっては、良いニュースだ。

このALS患者さんは、足りない分の介護費として、
毎月15万~20万の費用を自己負担していたそう。

ALSは進行性の病気だ。
1年もたったら状況が全く変わってしまう。

行政が早い判断ができないのであれば、
介護保険優先の原則から、進行性の難病患者は外すべき。

より明快な通達が厚生労働省から出たことで、
今後は少し変わるのだろうか。

福祉事務所に交渉に行く際には、この通達をプリントアウトして持って行こうと思う。

▽障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基
づく自立支援給付と介護保険制度の適用関係等に係る留意事項等に
ついて(平成27年2月18日)
http://www.pref.mie.lg.jp/CHOJUS/HP/kaisei/SVOL/270218-1.pdf