2015/02/23

病気で幸せになるパラドックス

ファイナルシーズン(シーズン8)を見た後で、
「Dr. HOUSE」の過去のエピソードを、もう一度見ていたら、
以前はスルーしていたのに、刺さるシーンがあった。

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「Dr. HOUSE」 シーズン4(エピソード9):ゲームオーバー

ハウスの親友で、ガン専門医のウィルソンは、ある日誤診をしてしまう。

余命半年と宣告した患者のガンが、実は良性腫瘍だったのだ。

ウィルソンは、3ヶ月後には患者は死なないことを、再度告知するのだが、
患者は、すでに自分の家を売ってお金を使ってしまい、
6,000ドルの借金をどうすればいいんだとショックを受ける。

誠実なウィルソンは、自分のポケットマネーで6,000ドルを補償すると申し出る。

ところが、患者は小切手を破り捨て、
「少額では納得できない。」と、ウィルソンを訴えると言い出す。

「人生を壊された。」

「たった3ヶ月です。」

「初めて今を生きられたんだ。未来がないから。」

「誤診ではなく、正しい診断を理由に訴える気ですか!?」

「あんたのおかげで、幸せだった。それを奪われた。」


うんうん、患者の気持ちが良く分かる。

健康な人には、ムチャクチャな理屈ですが。。。

未来がないから、今を生きられるって、皮肉な話だけれど、

実はウィルソンも、シーズン8で、余命半年と言われる未来が待っている。
彼は、高級車を買い、念願の3Pを経験するのだ(笑)。

Dying's easy, living's hard.


このドラマを知らない人のために、軽く説明しておくと、

Dr.グレゴリー・ハウスは、プリンストン病院で働く天才医師。
他の科がお手上げになった難病患者を診断するのが、彼と彼のチームの仕事だ。

薬が効けば診断は正しい、効かなければ他に原因があるって感じの
実験的な治療も日常茶飯事。
そのせいで患者は腎不全になったりもするのだが、
「移植すればいい、死ぬよりましだ。」…というようなやりとりが日々交わされる。

たいがいの場合、ハウスのひらめきで正しい診断が下され、病気は治るのだが、
このドラマの場合は、ハッピーエンドとはならずに、
皮肉なニュアンスを残して終わることもある。そこが面白い。

6 件のコメント:

  1. MyuHさん、お聞きしたいことがあります。告知の後はショックを受けられたと思うのですが、どのように考えて立ち直られたのですか?

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  2. コメント欄なのに、質問をしてしまいました。検査入院をひかえ、気持ちが不安定になり、つい失礼いたしました。前文はお忘れ下さい。ごめんなさい。

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    1. 質問、ぜんぜんOKですヨ。お返事遅くなってごめんなさい。

      告知の後は、やはりかなりショックだったので若干記憶が定かではないのですが、なっちまったものは仕方ないので、やりたいことやるしかないと思うようにして、なんとか乗り切った感じです。
      転職したばかりだったので、会社にはだいぶ迷惑をかけてしまいました。

      もうすぐ検査入院なのですね。しんどいですよね。
      保険の効く部分は高額医療費制度の対象になりますので、もしグロブリン投与など高額な治療も合わせて行う可能性があるようでしたら、月をまたがない方が有利です。

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  3. ありがとうございます。昨年10月、仕事中にめまいをおこし、不安な気持ちでいたところ、身体のあちこちに小さなけいれんを感じました。初めはストレスかな、と気にもしていなかったのですが、ふと医者に相談したら神経内科を紹介され、この病気を知りました。11月の検査では正常だったのに、今年
    1月の筋電図で異常が出てしまい、その頃から歩きにくさと腕の重さを感じるようになりました。3ヶ月前までは走り回っていた私が、まさかこんなことに、と現実を受け入れることができない自分がいます。でも、たぶんこの病気には心の安定が大事なのではないかという気がしています。

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    1. そうですか…針筋電図で異常が出ているとなると、可能性が高くなってしまうので不安ですよね。
      筋萎縮が進行しているようなので、あわせて上位ニューロン症状が出ていれば確定、病院により筋生検をとる場合もあるかもしれません。

      特定疾患の申請書類を入院前に役所からもらっておいて、確定ならすぐに病院に記入をお願いすると良いかと思います。
      大きな病院は診断書にも2週間程度時間がかかったりしますので。
      少しでも早くリルテックを処方してもらってください。

      ストレスは影響すると思います。
      病気のことだけ考えていたときには、進行が早かった気がします。
      だからと言って考えないようにするのは無理ですよね…時間が必要です。

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    2. ありがとうございます。参考にさせていただきます。

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